「人生と仕事と家族と」−異国での挑戦、家族との絆、そして支える心。──OPK INTER-CORPORATION SDN. BHD.(OIC)

インタビュー/【人生と仕事と家族と】


—まずは何とお呼びすればよいでしょうか?
「名前は、インホエ(蛍慧)ですが、ニックネームが呼びやすいので、ケイケイ(さん)」でお願いします。

—これまでのキャリアについて教えてください。
私は台湾の南東部で18年間過ごし、高校を卒業した後、日本に渡りました。最初は東京で日本語学校に通い、その後、群馬県の上武大学に進学しました。実は、この上武大学で出会ったのが、のちの夫となる余社長です。
当時の私は、日本語も文化もまだ不慣れでしたが、彼とは自然と会話ができ、互いに支え合いながら学生生活を送っていました。文化も言語も違うなかでの出会いは、今思えば本当に運命的だったと思います。
その後、私たちは結婚し、1994年10月22日にOPK INTER-CORPORATION SDN. BHD. (OIC)を設立。設立当初は、私も経理・総務・システム・人事など、会社の土台となる業務をすべて担当していました。今ではそれぞれの分野に頼れる部下が育ち、私は週に2回ほど会社に顔を出すだけで、ほぼ引退状態です(笑)。
結婚後もしばらく余社長は日本で仕事を続けていて、私たちは遠距離の生活を送りました。そして1995年、私たちの子どもが台湾で生まれました。家族にとって大きな喜びの瞬間でしたが、そのわずか5か月後には、家族揃ってマレーシアへ移住することを決意しました。
未知の土地での生活は不安も多く、時には心細いこともありました。それでも、夫の夢を応援したいという思いで、子どもを抱えながら一歩ずつ歩んできました。
また、当時、夫(余社長)の弟を日本の大学に通わせるために、日本のお父さん(奥田均オーナー)がお金を貸してくださったり、寮に住まわせてもらったり、今でも感謝しかありません。
今年でマレーシア生活も31年目。あの時に生まれた息子も、日本でのトレーニングを終えて、今はOICの関連会社、OPK MARKETING SERVICE (OMS)ジェシカ社長の部下として立派に働いてくれています。30年という年月を超えて、こうして家族と一緒に歩めたことを、心から誇りに思っています。

—(少しプライベートな質問を)趣味や特技を教えてください。
食べること、登山、旅行が好きです。去年はマレーシアで一番高い山にも登りました。若いころはスイミングやバスケも6年間プレーしていました。最近はヨガや太極拳を楽しんでいます。
言葉は、日本語、中国語、台湾語、広東語、英語、簡単なマレー語などを使います。最初は本当に大変でしたが、今は多言語に慣れました。ちなみにケンカの時は日本語になります(笑)。その方がお互い柔らかい言葉になるからです。

—好きな本はありますか?
歴史が好きで、特に『三国志(三國演義)』が大好きです。父が裁判官だった影響もあり、サスペンスや推理小説もよく読みます。

—尊敬する人は?
私にとっての「お父さん」全員ですね。実の父、義理の父、日本のお父さん、そしてタイのセラタイ(Cherathai)社の先代CEOの故アディサク氏も尊敬しています。

—愛車について教えてください。
マレーシアは車社会なので、TOYOTAのカローラクロス(4WD・ハイブリッド)に乗っています。
都市と都市の間には移動距離があり、車なしではマレーシアは生活できません。

—好きな食べ物は?
ビールが大好きです(笑)。友達と飲むのが楽しくて。日本食では、よく夫が作ってくれたカレーが思い出深いです。マレーシアでは「バクテー(肉骨茶)」が好きですね。脂っこい物や辛い物、納豆は苦手です。

—マレーシアのおすすめスポットを教えてください。

マレーシアにはきれいな海やビーチがあり、東マレーシアの山の景色も素晴らしいです。熱帯雨林気候で、雨季と乾季があります。台風や地震がなく、一年中暖かいのが特徴です。過ごしやすい為、日本の方も定年後に住まれる方が多いですね

—日本の印象はいかがですか?
学生時代は新宿で皿洗いやガソリンスタンドのアルバイトもしていました。日本は本当に礼儀正しくて、優しい人が多くて安全。ただ、入国審査が厳しかったですね。当時、台湾から来る女性は、水商売の人と思われて、学生証や成績表を見せても「本当に学生ですか?」と疑われたり…。

—(お仕事のお話に戻ります)会社やチームの雰囲気を教えてください。
OICは約50人、OMSは8人です。営業チームは元気で社交的で、活気を感じます!社内業務(ケイケイさんの)チームは真面目で柔軟性があります。あんまり冗談は言わないけれど(笑)。

—仕事や日々の中でやりがいを感じるのはどんな時ですか?
最近は、ボランティア活動ですね。台湾出身の女性たちの婦人会に関わったり、夫(余社長)のお母さんと一緒に過ごす時間も大切にしています。

—最後に、OPK(OIC)に対する思いを聞かせてください。
OPKが100年企業になるのを心から応援しています。おじいちゃんの代から始まり、いまは4代目。ここまで来たのは、たくさんの人の努力の積み重ね。だからこそ、みんなで健康に100周年を迎えたいです。


取材日:2025年4月
インタビュー協力:
OPK INTER-CORPORATION SDN. BHD. (OIC)
Director/取締役
陳蛍慧 (チン インホエ)/CHEN YING HUI

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