「約束を守り、信頼を築く」—リーダーシップと情熱の軌跡──OPK MARKETING SERVICE SDN. BHD. (OMS)

インタビュー/「約束を守り、信頼を築く」

—まずは自己紹介をお願いします。
こんにちは。OPK MARKETING SERVICE(OMS)でマネージングディレクターを務めているジェシカ・コンです。私は、OPK INTER-CORPORATION(OIC)のマーケティング部門にも所属しており、マレーシア市場における販売・マーケティング活動、そしてアフターサービスの統括を担当しています。ブランドの認知向上と顧客満足の最大化にも取り組んでいます。

—これまでのキャリアについて教えてください。
私のキャリアの出発点は、ホスピタリティ業界でした。人との交流が好きで、1990年代にホテル業界に入り、営業マネージャーとして7年間勤めました。
その後、OICの設立に関わっていた余社長と陳取締役に出会い、思いがけず新たな道が開けました。当時、ホテル業界の不規則な長時間勤務に悩んでいた私は、陳取締役との会話の中でその思いを打ち明けたところ、「当社に来てみないか」と声をかけていただいたのです。
正直に言うと、最初は「リフトテーブルって何?」という状態でした。インターネットも今ほど便利ではなく、情報収集も一苦労でした。でも「未知の業界に飛び込むのも面白い」と思い、2000年にOMSへ入社しました。

—異業種からの転職、不安はありませんでしたか?
もちろんありました。特に、男性が多く活躍する業界ということで、最初は戸惑いもありました。しかし、余社長や、私が「四大天王」と呼んでいたOICの4人のマネージャーの方々が、製品の知識や営業ノウハウを丁寧に教えてくださったおかげで、少しずつ自信がついていきました。
また、私が誇りに思っている特別なスキルの一つが、ホスピタリティ業界での初期のキャリアを通じて培った「お客様中心の営業アプローチ」です。この考え方は、現在のマテリアルハンドリング機器業界においても変わっていません。私は常に「優れたサービスは販売時点で終わるものではなく、そこから信頼関係が始まる」という信念を持ち続けています。単なる契約締結にとどまらず、約束を果たし、継続的なアフターサポートを提供することで、お客様との長期的な関係を築いてきました。
この努力が認められ、2008年に取締役に、そして2021年にマネージングディレクター(社長)に就任する機会をいただきました。

—業界での困難もあったと聞きました。
はい、入社当初は、女性という理由だけで取引を敬遠されることもありました。実際に、私が担当になったことに疑問を持ち、上司に直接問い合わせるディストリビューターもいました。
でも、私は「結果で証明するしかない」と決め、毎回のミーティングに全力で準備し、誠実に仕事を続けました。少しずつ私の姿勢と能力を理解していただけるようになり、最終的には信頼を得ることができました。この経験は、どんな環境でも信念を貫くことの大切さを教えてくれました。

—OMSという会社について、どのように感じていますか?
OMSは私にとって単なる職場ではありません。ここには、誠実さと献身、チームワークを重視する文化があります。私自身、この会社で学び、成長し、今ではチームを導く立場にあります。
職場の雰囲気はとても温かく、協力的です。世代やバックグラウンドの異なるメンバーが、お互いを尊重し合いながら働いています。若い世代のメンバーはデジタル時代の知識を、ベテランメンバーは経験と知恵を共有し合うことで、私たちはとてもバランスの取れたチームになっています。

—やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
やはり、お客様が私たちのサービスに心から満足し、再度お声をかけてくださったり、紹介してくださるときですね。「信頼していただけた」と実感する瞬間は、何よりも嬉しいです。
また、若いメンバーが成長し、自信を持って仕事に取り組むようになる姿を見るのも大きな喜びです。

私たちの製品が世界中で認知され、信頼される存在になることを目指しています。

—「こんな会社にしていきたい」という想いを教えてください。
私は、常に市場の変化に柔軟に対応できるような、革新的で前向きな企業でありたいと考えています。お客様のニーズに応える新しい製品を積極的に取り入れ、私たちの製品が世界中で認知され、信頼される存在になることを目指しています。
また、会社が健全な財務成長を続けることで、従業員にとっても魅力ある福利厚生や待遇を実現し、しっかりと報われる環境を築きたいと考えています。職の安定や成長の機会がしっかり確保され、社員一人ひとりがやりがいを感じながら働ける、そんな会社でありたいと思っています。最終的には、会社と社員の双方にとって長期的な成功を実現する、持続可能な組織づくりを目指しています。

—プライベートについても少し教えてください。趣味は?
リラックスするために、歌を歌ったりドラマを観たりしています。ドキュメンタリーも好きで、興味のあるテーマについて深く学べる時間はとても貴重です。
車はマツダのCX-30に乗っていて、海産物やケーキ、焼き菓子が好きです。ちょっと甘党かもしれません(笑)。

—マレーシアのおすすめスポットはありますか?
ペナンのジョージタウンは本当に素敵です。歴史的な街並みとストリートアート、美味しいローカル料理の宝庫です。そして、クアラルンプール郊外にあるバトゥ洞窟も見逃せません。カラフルな階段と巨大なムルガン神像は圧巻ですよ。

—日本の印象についてお聞かせください。
日本を訪れてまず驚いたのは、どこへ行っても清潔さが保たれていることです。特にトイレの清潔さには本当に感銘を受けました。また、人々の規律の正しさや礼儀正しさも印象的でした。街の整然とした雰囲気や、公共の場でのマナーの良さには、学ぶべき点が多くあると感じました。そしてもちろん、忘れてはならないのが食文化。どこで食事をしても美味しい料理が楽しめるのも、日本ならではの魅力ですね。

—将来の夢について教えてください。
まず、会社の成長にさらに貢献したいという想いがあります。現在の市場におけるプレゼンスを強化するとともに、新たな市場への展開にも力を入れていきたいと考えています。その中で製品のラインアップを広げ、変わらぬ卓越した顧客サービスを提供し続けることで、OPKのさらなる発展に寄与していきたいです。
一方で、個人的な面でも充実した人生を送りたいと思っています。仕事とプライベートのバランスをより良く保ちながら、キャリアの成長を続けつつ、自分の興味を追求したり、大切な人たちと貴重な時間を過ごせるようなライフスタイルを目指しています。

—最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
OPKグループの皆さん、日々の努力と貢献に心から感謝しています。これからも互いに支え合いながら、前向きに進んでいきましょう。皆さんが健康で充実した毎日を過ごせることを心より願っています。


取材日:2025年4月
インタビュー協力:
OPK MARKETING SERVICE (OMS)
MD (Managing Director) /社長 
Jessica Kong(ジェシカ・コン)

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